企業等データ
設立 | 2005年2月23日 |
---|---|
所在地 | 愛知県岡崎市柱4丁目11-5 2F |
従業員数 | 6名 |
URL | https://iii-da.co.jp/ |
---|---|
資本金 | 700万円 |
TEL | 0564-73-0071 |
事業者紹介
企業のスキマを埋めるデザイン系情報サービス-株式会社イーダ&ものづくりと新しいことにチャレンジするのが大好きな鉄加工会社-株式会社アイワ技研
株式会社イーダ(I-da)のコンセプトは「もっとも身近な協力会社」。
広告戦略やビジュアル戦略などのアウトソーシングを一括で引き受け、最善のプランニングを提案する企業である。ホームページのプロ。デザインのプロ。システム開発のプロを揃え、どんなニーズにも対応できる。それが私たちの仕事である。
株式会社アイワ技研は、一言で言えば「鉄のプロ」。製造業の盛んな愛知。その中でも特に製造業の多い西三河地方において、高い技術やテクニックを持つ企業である。本事業はこの2つの企業のコラボレーションである。
サービスの経緯と目的
愛知の製造業の技術とかっこよさを世界へ
鉄を加工し、自動車部品などを製造する鉄工所のノウハウと、グラフィックデザインの発想を融合させ、鉄雑貨/鉄家具の独自ブランド「GRAVIRoN(グラビロン)」を立ち上げた。デザイナーの想像できてもカタチにできない、製造業の作ることはできてもアイデアが月並みという双方の弱点を補い、新たなものづくりの可能性に挑戦している。
私たちは愛知の工業技術は世界的に見ても高い技術を誇り、またそれぞれの工場の製造技術も異なり、非常に多様性のある技術であると考えている。GRAVIRoN(グラビロン)というブランドを広く知っていただくことで、愛知の製造業の独自性や高い技術力を世界へ向けて発信し、近年働き手の少なくなってきたこの業界を盛り上げる一助になることを目的としている。
サービスの特徴と独自性
工業製品に利用される鉄材と技術×デザインで一般ユーザーの手に
本来、自動車内部部品など製作するための技術を使い、かつ、一般ユーザーがあまり手にすることのない「工業製品に利用される鉄材」を用いて、鉄雑貨として独自商品をリリースしている点が特徴と言える。また、これまで伝統工芸として江戸・明治から続く技術が注目されることは多く、「伝統工芸×デザイン」という組み合わせも多く見かけられた。その点、本事業はデザイン業と地元町工場のタッグから生み出された製品製作という新規性にも特徴がある。強みとしては、当社が商品アイデア・広報活動などを行い、鉄加工会社が試作品の開発を繰り返し、互いに上下関係を作らずwinwinでの製作活動を実現している点である。試作コストを抑え、アイデアにブレーキをかけず、ヒット商品の試行錯誤を行えるのは大きな強みと言える。
サービスにおける生産性向上のポイント
B to C の販路開拓とともに生まれた相乗効果
■ B to C の販路開拓
当社、パートナーである鉄加工会社ともに今までの販路とは異なる、一般消費者に向けた製品のリリースに成功。景気の波に左右される広告業と自動車業界に左右される鉄加工会社に、新たな収益構造を生み出すモデルケースとなった。
■ 話題性により広告費の削減
これまで「デザイン」×「伝統工芸」などの構図は数多く見られたが、デザインと地元の製造業とのタッグが話題性を呼び、10社以上の雑誌、新聞等メディアに紹介された。
■ 情報サービス事業としてのメリット
製造業とのコラボレーションが形となってアウトプットできたことにより、これまでにはなかったエリアの製造業からホームページ制作、会社案内の制作などのオファーが増えた。
■ 製造業としてのメリット
通常業務とは異なる、一般顧客からの相談が増えた。看板制作・表札から新築物件の家具製作の依頼、記念品として鉄製品に彫刻を依頼されるなど幅広い顧客を生み出すことに成功している。
サービスの成果・社会や地域に対する影響
地元製造業が盛り上がる
■ 他の製造業への影響
当社と鉄加工会社の取り組みを紹介すると、うちでも何かやれないか? というお問い合わせを他の製造業の企業からもいただくようになった。鉄加工会社だけでなく、金属プレスの会社、木型を製造する会社など、他の製造業の新しい取り組みのきっかけ作りに貢献していると言える。
■ 地元での評価
幸田町役場から、ふるさと納税の返礼品に採用していただけるなど、地元の産業として評価を受けている。
■ 製造業の人手不足の一助に
若手の技術者が、通常の業務とは違い、自ら作ったものが目の前で売れることを体験することで、これまでとは違う興味を持って取り組む姿が見受けられる。今後もこのような取り組みを続けることで若手の育成や人材確保の一助になると思われる。
今後の展望
愛知の鉄鋼業を「近代伝統工芸」へ
将来、当社と工場が1対1の関係ではなく、ものづくりの発信基地としてさまざまな業種、技術を持つ企業が集まり、愛知でしか作れない、新たなアイデア商品を生み出せるプロジェクトが行えることを目指している。そして、このプロジジェクトを通じて、個々の製造業の工場が単なる町工場ではなく、自ら発信することのきっかけ作りとなる広報環境を育てていきたい。さらには、こうした自らの開発製品やプロジェクトにより「製造業」の魅力を伝えていくことで、地域の活性化や工業に対する考え方に変化が生まれてくることも想定され、次世代の製造業の担い手を創出する一つのプロモーションになると考えている。そして、当社はプロジェクトの発起人として「スピーカー」としての役割を務め、愛知の工業を「近代伝統工芸」と位置づけられる発信を行っていければと考えている。