医療

産後ケアハウスははのわ しほ助産院

産後うつを減らす「パパなる合宿」

産後間もない親子の1泊2日合宿プログラム。パパが新生児のお世話の実践トレーニングをし、スキル向上、自信をつける。ママは産後休息をとる。男性の育児参加を促進させ、「産後うつ」の減少を目指す。

企業等データ
設立2018年7月8日
所在地岡崎市井内町北浦63-1
従業員数1
URLhttp://hahanowa.com
資本金
TEL090-3953-2994
事業者紹介
ママと赤ちゃんの“はじめて”を一緒に支えます

周りの人のサポートを受けられない、里帰りをすることができず、家には自分一人だけ、多くのママが育児に対して不安を抱えています。それでも、出産という大仕事を終えた直後から、ママには育児が待っています。
体が癒えていない中で家事と慣れない育児をこなすのは、とても大変なこと。
その時期を少しでも安心して過ごせる場があったら、なんでも相談できたり、気安くリラックスして話せる誰かがいたら、いいと思いませんか?
『産後ケアハウス ははのわ しほ助産院』は、岡崎市では初の「産後ケアハウス」です。
産後ケアを中心とした有料サービスを提供するとともに、ママが安心できる場をつくり、支え合い・育児の喜びを共有しあえる人をつなぐ助産院です。

サービスの経緯と目的
お父さんにとっても育児は初めてです

現場で感じている男性の育児参加の低さの原因の一つはそのスキルです。女性は毎日のお世話によってみるみるスキルアップしますが、男性は関わる時間が少ないためにスキルアップが緩やかです。多くの産院では赤ちゃんのお世話の方法を一通り教えています。しかし、実際にやってみる と思ったようにできません。投入する時間の差から時間が経てば立つほどスキルに差が生まれ、ひいては「お父さんが抱っこすると泣くのは、お母さんが好きだから」という言葉に変換をされてしまいます。 そこで、二人にとっての子育てがもっと楽に、楽しくなるよう、育児のコツを掴んでもらう、そうすれば男性の育児への参加が促進され、女性の負担や孤立が減り、産後うつという問題を減らせるのではないかと考え、「パパなる合宿」を開始することにしました。

サービスの特徴と独自性
プロからのマンツーマンの指導

男性に育児の仕方を教えるような機会や、育児書を初め育児家事の分担 を促進するようなツールは行政主導のものも含めたくさんあります。
しかしながら、育児相談を長年経験してきた 助産師が、長時間マンツーマンで男性に対して赤ちゃんのお世話のコツを教える機会は、これまで数少ないと思います。おそらく愛知県内では初めての取り組みです。(当社調べ) また、パパへ赤ちゃんのお世話のコツを指導・アドバイスしている間に、母親が別室にて休養できるメニュー内容も他ではあまり見られないサービスです。 在宅時、父親が赤ちゃんを見ていてくれるような家庭でも、母親は赤ちゃんのお世話から解放されるとついつい家事などをしがちですが、当助産院のパパなる合宿プログラムでは父親 が育児スキルを学ぶだけでなく、母親がしっかりと体を休めるという点にも重きを置い ています。

サービスにおける生産性向上のポイント
認知度の向上と価値の見える化

認知度の向上と価値の見える化をおこなっています。
新聞やテレビなど多くのメディアに取り上げられたことにより、助産院を知っていただく機会につながり、地方ではまだまだ理解が進まない本来事業「産後ケア事業」の認知度を上げることができました。
また、実際に「パパなる合宿」に参加した家庭では、父親の育児参加がふえ、産後うつの傾向が見られないことが、改めて価値として実感できています。
また、赤ちゃんのお世話のコツを男性が学んでいる間、女性には産後の疲れをとってもらうよう、ゆっくり休んでもらいます。ゆっくり休む大切さを感じてもらうこと、また 困った時に産後ケアセンターを利用したら良いと知るきっかけづくりにつながっています。体験を伝えることと女性への休息時間の提供が価値の見える化です。

サービスの成果・社会や地域に対する影響
男性の育児参加率の向上の価値]

働き方改革の推進と男性の育児参加率の向上による産後うつの減少です。
働き方改革と男性の育児参加率の向上は密接に関係しています。働き方改革は会社の制度や風土の課題もありますが、取り組む本人の意思もとても重要です。「パパなる合 宿」に参加をした夫婦を見てみると、この合宿に参加をしたことで母親だけを孤立させ ないという父親の意思を築き、育児への参加を促します。
育児への参加を促せば大きな社会問題である「産後うつ」を軽減できます。核家族化、共働き世帯の増加により、母親がひとりで育児をする「ワンオペ育児」が社会問題化しています。
「パパなる合宿」の取り組みを経て、父親の育児参加を促すだけでなく、母親だけを孤 立させないという父親の意識を高めることができれば、「産後うつ」を減少させていくことができると思っています。

今後の展望
With コロナ社会での産後うつ増加へのサポート

新型コロナ感染症拡大に伴い、出産環境は大きく変化をしました。私たちは、孤立する 妊婦さんや産婦さんが増えると予測し、オンラインの相談を始めました。また、訪問をする中で、「一人じゃない」「一人で頑張らないで」というメッセージを投げかけました。
また、新型コロナ感染症拡大によって出産環境の悪化に対する3 つのサービスを開始する予定です。
1、産前に 1 回、産後に 2 回の教室を開催。バースプランの作成や育児家事分担の実施、またその見直しや赤ちゃんのお世話の実践、母体の休憩
2、バースレビューや家事育児分担会議のオンラインファシリテートサービス
3、バースプランや育児家事分担ツールの無料提供 アフターコロナの時代でも、産後うつへの理解が深まり、対策が進むような取り組みに していきたいと思います。

コメント

社長・担当者からの一言

私自身も男の子3人の母で、一人目の妊娠・出産はとても苦労しました。
より多くのお母さんに寄り添いたいと、育児相談を担当する中で、産後ケアの大事さをひしひしと感じ、開業に至りました。
出産後の育児、我が子を想う母の気持ちをベースに、幸せな子ども時代の思い出の一部になれるようなサービスを提供したいと考えております。また、どんなライフステージにいても、自分のやりたいことや夢を諦めないで、幸せになりたいと積極的に願い、心地よく生き生きと毎日を楽しく過ごせるお手伝いができればと考えています。野田志保

お客様の声

夫婦で授乳のことや、お風呂の相談、オムツ交換や寝かしつけなどなんでも相談できて、本当に心強かったです。
里帰りから自宅に帰ってからもおっぱいの出も良く、本当に野田さんのお陰です。あの時、野田さんに出会っていなかったら、うちの子はこんなにスクスクと育ってはいなかったと思うと、命の恩人です。
あの辛かった時を乗り越えたからこそ、今、なにか壁にぶつかっても主人と平気で吹き飛ばせるようになっている気がします。

※このページの情報はすべて2021年1月現在の情報です。

成功事例

「あいちサービス産業ベストプラクティス事業」で選ばれた、
優秀な成功事例をご紹介します。