企業等データ
設立 | 2003年10月 |
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所在地 | 愛知県岡崎市日名中町18番地1 |
従業員数 | 23名 |
URL | http://www.aozora-day.com |
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資本金 | 300万円 |
TEL | 0564-66-0022 |
事業者紹介
日本一の働きやすさが、あの人の幸せになる
デイサービスあおぞら(以下:あおぞら)は、2004年に開設した岡崎市では初めてとなる単独型の認知症対応型通所介護事業所(定員12名)である。
あおぞらでは、孤立状態にある多くの認知症高齢者の実情を目の当たりにした経験(有償ボランティア活動)から、利用者一人ひとりに合わせた支援が必要だと感じ、開設当初から様々な認知症ケアを学び取り入れてきた。それらを実践する中で、働くスタッフの気持ちが充実していなければ最適なケアに繋がらないということを実感し「日本一の働きやすさが、あの人の幸せになる」をスローガンに掲げ働き方改革を進めている。
サービスの経緯と目的
あおぞらだから出来る認知症ケア
休みの取りやすい環境、人員配置の強化、給与水準の改善等の取組みにより、質の高い介護職員を安定的に確保できるようになった。その結果、介護職員1名に対し利用者2名の体制をとることができ、個々の状態、ニーズに合わせた自由度の高いスケジュール、扉の施錠すらもせず、オープンな環境を実現し、利用者のストレス軽減、認知症状の緩和につながっている。
また、認知症予防トレーニング3A増田方式と笑いヨガをミックスさせた「あおぞら若返り体操」を独自に開発し笑いと脳への刺激を図り、その他にも「外への歩行トレーニング」を心がけ、直接的に肌で季節を感じることによって認知症状の緩和に繋がっている。
サービスの特徴と独自性
個別ケアが可能なワケ!?
働き方改善を実施することにより従業員の満足度も上昇し、質の高いスタッフの確保が可能となったことで様々な認知症状に合わせた個別ケアが可能となっている。
認知症状の中には気持ちが不安定になったり、時には大声が出てしまったりすることがある。そうした時、ゆとりあるスタッフ配置ができているからこそ個別に関わることが可能であり、それによって不安定な症状が緩和され穏やかに過ごすことが増える。そうした取り組みから利用者(顧客)の問い合わせも増え、常に利用率が高い状態が維持できている。
サービスにおける生産性向上のポイント
働き手の気持ちと、経営者の勇気
働く側の意見を最重視することで平成29年度は75%だった職員の総合充実度(当社実施アンケート)が30年度には81%に上昇し、離職率も低い。
給与手当に関しての相談制度を導入したことから、給与は直近前年対比で107.5%、賞与に関しては232.7%と大幅な支出となったが、職員の意識改革が進んでいる。また雇用の定着が進み、安定化が図られたことで、更に施設力が高まり、利用者へのより良いサービスの展開が可能となっている。収益に占める人件費率は高く生産性は決して良いとは言えないが、施設稼働率は高い水準であることや離職率が低いことは強みである。また、今後の展開としてICT化の導入による生産性の向上を目指している。
サービスの成果・社会や地域に対する影響
介護職を希望あるものに変えたい!
現在、多くの介護現場では人材不足や介護事故(事件)など劣悪な環境が目立っている。その原因としては介護に対するネガティブなイメージや経営側の方針などが考えられる。
ネガティブなイメージを払拭するためには各事業者が外部や地域に向けて自施設の取組などを幅広く発信する努力が求められると考えている。また、経営側は地域社会が求めているニーズのみならず雇用環境の重要性を多方面から拾い上げ改善する必要があると思われる。
当方の取組が介護職のみならず広く知られることで、まず働く側(職員)の意識の変化が起こり、それによって経営側の雇用環境の見直しへと繋がって、3Kと言われる介護職へのイメージ改善や介護事業が発展していくことを望んでいる。
今後の展望
今までのノウハウを活かした事業発展!
小規模デイサービスはすでに十分に供給されており、今後サービスの質が重要になってくると予想される。よりよいサービスを選択する人も増える中で、差別化が必要となり、この仕組みへの需要は高まると考えている。
認知症高齢者への高い質の介護サービスのノウハウを生かし、若年期の認知症のケアサービスや、障がいを持った児童へのケアへのノウハウの応用ができると考えている。これは現在重要視されている共生型サービスにも繋がるものと考えられ今後の事業発展にも大いに期待ができる。